【ネタバレ注意】ガラスの仮面第1巻その⑪【あなたは千の仮面を持っている】

      2016/02/06

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いよいよ劇団つきかげオープンの日がやって来た。
おそらく100名近い入団者がホールに集まり、
壇上では講師紹介が行われている。

新聞広告などでも入団者を募り、
数多くの希望者が落とされたとか。

新聞に広告を出し、一般の希望者を募るほどの動きに
気づかなかった大都芸能の速水真澄。

小野寺理事と一緒に劇団つきかげの前に来ている。

「あれか、黒夫人の演劇研究所は・・・」

大都芸能の諜報活動は社長自ら足を運ぶという方式か。

速水真澄が仕入れた情報によると、
かつての大女優月影千草とはいえ、
すでに資産はなく、あの豪邸も抵当に入っているとか。
劇団の資金は、おおて芸能プロダクションの
影の人物から出ているとの噂も。

「劇団つきかげ、なんとしてもこのままにはしておかん」
「なんとしてもつぶしてやる」

車で走り去る速水と小野寺。
お前らただ劇団つきかげの外観を観に来ただけか。

一方劇団つきかげには乱入者が。
マヤの母親が乗り込んで来たのだった。

「困ります土足で上がられては!」
「うるさいわね、この人さらい」

相変わらず口が悪い母親である。
さらに連打を浴びせる

「このバカ娘」
「親不孝者」
「あけるんだよこのバカ」
「ここの先生にだまされてるんだよ」

月影先生がおもむろに入るも母親は止まらない。

「あんたがうちの娘をたぶらかした先生かい」
「おまえみたいななんのとりえのない娘が女優になんかなれるもんか」

ここで月影先生の左平手が一閃する。

「この子を取り柄のない子にしてしまっているのはあなたです」
「なぜこのこの中に眠る可能性にかけてやろうとしないのですか」
「私ならただ一つの取り柄でも見出し育ててやることができるわ」

とても熱い教育論ではあるが、
月影先生はマヤには芝居以外取り柄がないことを知っており、
自らの後継者を育てるだけの為にマヤをかばっているとも取れ、
本当にマヤのことを思っているとは言えない気もする。

月影先生の発言に激高した母親は
都合良く給湯室で沸騰寸前になっていた
ヤカンを手にし、マヤを渡すように脅す。

もちろんそんな脅しに屈しない月影先生は
左肘でマヤを突き飛ばすと
母親の投げつけたヤカンwith熱湯を受ける羽目に。

絵から察するに熱湯とヤカン両方当たってる。
擬音も「カッ」「バシャッ」と金属音と液体音。

そしてその後は「ジュー」という不気味な音。
お湯こぼしたらジューなんてなるかね。
ひょっとしたらお湯以外の液体やったんか!?

月影先生のど迫力とマヤの懇願により

「二度と帰ってくるな」
「うちの娘じゃない」

などのありったけの罵詈雑言を吐き、
母親は去って行ったのだった。

マヤは月影先生に、身を挺してマヤ(野望の卵)を守ってくれたこと
嘘をついて家出をしていたことを詫びる。

「それよりあなたにみせたいものがあるの」

と別室に移動。
母親の乱入により中断された入団式はどうなったのか。

部屋の壁には三つの仮面が飾られている。
何もない壁に三つだけの仮面と言う不気味な構成。
まさに、仮面の説明をしたいが為にある部屋だ。

仮面を例に月影先生は話すのだった

「役者は数多くの仮面をかぶらなければならない」
「あなたは千の仮面をもっている」
「なんの取り柄もないあなたのただ一つの取り柄となるでしょう」

とても優しく希望に満ちた感じでひどいことをいう。
一方のマヤは自身の持つ才能に気づかないまま、
女優への道を進む決意をしたのだった。

「これより第一回目のレッスンを行います!」

月影先生が高らかに宣言し、劇団つきかげが誕生したのだった。

やっと第1巻おわり

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第1巻・千の仮面を持つ少女