【ネタバレ注意】ガラスの仮面第2巻その③【いつか舞台の上で戦う日が来るかもしれない】

      2016/02/06

Pocket

レッスンの日がやって来た。
先日発表されたお題
「はい」「いいえ」「ありがとう」「すみません」
のプリントを暗記するというものだった。

月影先生の指示のもと、小ホールに入る生徒たち。
先生が手を叩くと幕が開く。
声を上げて驚く生徒たち。
そこには大して驚くほどでもない簡易的な舞台装置があった。

お題のルールは以下の通り。
・上記4つの台詞しか使ってはいけない。
・演技指導の田代先生が次々と話しかけるので答える。
・他の台詞を使ったり、途中でつかえたり、適切でない言い方をした場合は失格。

相手の言葉をどう受けとめ答えるかという演劇の重要なポイントであった。

関係ない台詞を使うもの、適切な表現ができないもの、
田代先生のマシンガン質問と月影先生のジャッジにより、
このお題をなめきっていた生徒たちは次々と失格の憂き目に。
そんな中クスクスと笑い声が聞こえるのだった。

「何の練習かと思ったらずいぶん子供っぽいことをしていらっしゃるのね」

敬語で相手を貶める、姫川亜弓であった。
有名人の登場にざわめく生徒たち。

皆さんのレッスンを参考に見学してみたいとのこと。
姫川亜弓と月影千草の初対面である。
しかし勝手に入って来て、嘲笑し、敬語で暴言を吐いたにも関わらず、
月影先生は見学を快諾。
しかも田代先生に替わり生徒の相手役を買って出る亜弓。
大盤振る舞いなのか図々しいのか、よくわからん。
劇団つきかげのメンツとばかりに、びびる生徒たち。

しかし月影先生は亜弓の相手にマヤを指名したのだった。
生徒たちや田代先生が心配する中舞台に上がるマヤ。
待ち受ける亜弓はまるでスタンド使いの様なオーラを放っていた。

矢継ぎ早に質問を繰り出す亜弓。切り抜けるマヤ。
「コーヒーがいい?紅茶がいい?」
さすがは天才姫川亜弓、二択の質問をいとも簡単に放つ。
思わずコーヒーと言いかけるも危うく「いいえ」でかわした。

マヤと亜弓の対決は一時間以上も続いた。
他のクラスの生徒たちも集まり、
田代先生もマヤの実力に驚いた様子。
しかし月影先生は「フフフ・・・」とだけ。

生徒たちの中から歓声が上がり、マヤを応援し始める。
幼少より何もできなくて母親にまで
バカにされてきたマヤにとっては初めての出来事だった。
しかし演技中に応援の声を上げるのはどうかと思うが。

意外なまでのマヤの抵抗に驚く亜弓。
「あなたの学校の校長先生のお名前はなんと言うのかしら」
四つの台詞いずれでも対応できない究極の質問を繰り出す。

これに対してマヤは首を横に振るというファインプレーで切り抜ける。
これはルール上OKなのか?

レコードをかけるわ。いろいろあるの。どんな曲がお好き?」

難問を連投する亜弓。絶体絶命のマヤ。

「さあ!どんな曲がお好き?」

邪悪な顔で畳み掛ける亜弓。
さあ!って、この会話自体が適切でないと思うのだが。

マヤが動いた。無言で立ち上がり、
戸棚のレコードを探すパントマイム。そしてお目当てのものを探し、

「ハイ!」

最後は無駄に台詞を付け足す。
度肝を抜かれる亜弓。

「そこまで!」

月影先生の終了の合図。

「フ・・・この劇団にも少しは骨のある人がいる様ね。
 この劇団の進歩を楽しみにしているわ。」

非常にかっこわるい台詞を残して去って行く亜弓。
帰りの車の中でも自分をここまで追い込んだマヤに大して軽めの敗北感。

「いつか舞台の上で戦う日が来るかもしれない。」

勝手に見学しに来て、勝手に乱入して、勝手に敗北感を味わう。
非常にめんどくさい。

一方、熱戦を見守っていたマヤの寄宿舎の仲間たち。
月影先生がマヤを奨学生にした理由がわかったのだった。

マヤはクラスの生徒たちに囲まれご満悦。
初めての親しい味方の存在に、
芝居の楽しさと未来を見たのだった。

続く

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第2巻・炎の階段