【ネタバレ注意】ガラスの仮面第2巻その⑤【なんだろう?幸せとは・・・】

      2016/07/31

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秋に劇団つきかげが発表会を行うこととなった。
演目は「若草物語」
劇団初の発表会ということで入場無料、
紅天女の後継者を育てようとする劇団の宣伝でもあった。

「若草物語」ガラスの仮面・劇中作品データ

配役が発表され驚く研究生たち。
Cクラスから四姉妹の一人、ベス役にマヤが抜擢されたのだった。

驚き不安になるマヤ。
謎の抜擢に訝しむ研究生たち。
そして自分こそはベス役をと思っていた
寄宿生のさやかは、言葉ではマヤにおめでとうというも
心中穏やかではない。

「なぜわたしがただの友達役であの子がベスなの?
あの子の方が私よりうまいというの?
ああ、嫉妬はよそう。みにくいわ、さやか
ああ、でもこんな・・・わりきれない・・・・」

おそらくさやかの作中の一番の長台詞・一番の見せ場である。
中学生ながら素質を見込まれスカウトされ、
単身上京したにもかかわらず早くも挫折。
劇団つきかげは才能ある少女たちを飼い殺しにしているようである。

若草物語出演組は台本を渡され、通常クラスとは別に稽古を行う。
寄宿舎に戻っても、役がつかめないマヤ。

寄宿生のリーダー・麗の特訓が始まった。
ネグリジェ(死語)を持ち出し、ドレス代わりにマヤに着せる。
ドレスの着こなしや歩き方から。
人物の性格によって歩き方が変わる。
ますます袋小路に陥るマヤ。

「わからない・・・わからないわ
 どうやればベスの仮面をかぶることができるの?
 ベスの仮面を・・・・・」

戸惑うマヤを尻目に、台本に赤線を引くさやか。
自分の台詞を覚えやすくしていると見せかけて、
ベスの台詞に赤線を引いていたのだった。

「ベスの台詞に赤線を・・・
 まさか・・・一体何を考えて・・・」

ドン引きの春日泰子。
ちなみにこの泰子さんは四姉妹役でもない端役の様。
福岡出身の16歳だが、お世辞にも美人とは言えず、
十代にも関わらず、さながら「おかん」の風格を備えている。
月影先生にスカウトされたのだが、
個性派女優としての演技力を見込まれてのことなのだろうか。

一方劇団つきかげに深夜の来訪者が。
大都芸能のロリコン若社長・速水真澄だった。
劇団つきかげのバックに
青柳芸能プロ社長・青柳草一郎がいることを嗅ぎ付けたのだった。

かたや階上の寄宿生たち。
寝室で稽古を始める始末。
机やベッド・タンスを移動し舞台装置に見立て、
全員ネグリジェ(死語)を身にまとう。

長女メグ役・沢渡美奈
美人だが若干飽きっぽく稽古嫌いな雰囲気。
月影先生によく怒られている印象。

次女ジョー役・青木麗
寄宿生のリーダー的存在。男前。
男と間違われるその風貌は、ただの「ベル薔薇」

三女ベス役・北島マヤ
一見普通の何の取り柄もない少女。
天才的な芝居の本能を持つおそろしい子。

四女エイミー役(代役)・水無月さやか
小柄でかわいらしい風貌。
さっきまでベスの台詞覚えていたにもかかわらず代役を買って出る。
嫉妬と協力を兼ね備えた二面性???

そして春日泰子・・・
女中役とハンナ役と照明係。

同じスカウト入寮組にも関わらず格差はもう始まっている。
劇団つきかげ恐るべし。芸能界恐るべし。
そしてお前ら芝居好きすぎ。

「青柳草一郎が私を利用しているですって!?」

階下では月影先生が声を荒げていた。
劇団つきかげは青柳プロから資金援助を受けていたのだ。
しかし悪質な青柳プロからは手を引くようにと
忠告(脅迫)する速水真澄。

「手を引かねば潰すとおっしゃるのね。
 わかったわ。その挑戦うけましょう!」

三流プロレスラーの様な宣言をした月影先生。
そのとき階上から大きな物音と悲鳴が。

先生が慌てて二階に上がると
崩れたベッドの下敷きになったマヤが。
驚きあきれる月影先生。
そしてクックックと不気味な笑い声のロリコン若社長。

「失敬。また会ったね。」

お前は勝手に人の家の二階に上がってくるな。
帰りの車でも思い出し笑い。
ネグリジェ姿の中学生を思い出すという
安定のロリコンぶりを発揮。

「なぜあんな幸せそうな笑みを浮かべることができるんだ・・・
 幸せ・・・か・・・なんだろう?幸せとは・・・」

さらには人生論、幸福論にまで飛躍。
ロリコンの妄想恐るべし。

一方の月影先生。
不機嫌に真澄を追い返したにもかかわらず、
寄宿生たちの夜間の稽古に母親役で乗っかってくる始末。
さすがの芝居好きの寄宿生たちも「ええ!」と驚き。

「おろおろし過ぎてますよマヤ!」
「美奈!こっちを向いて笑って答えなさい!」
「麗!間を忘れてますよ!」

母親役やゆうてたのに、早速鬼の演出が始まった。
コマ割りからさっするに、代役のさやかもしごかれた模様。

「ひどい晩になったわね。もう夜中なのに・・・」

と泰子さん。背後にはしっかりと照明用のテーブルライト。
厳しいとはいえ他の四人は芝居の稽古をつけてもらっているのに・・・
劇団つきかげの格差は半端ない。

何度も稽古を繰り返し、肩で息をする寄宿生たち(泰子以外)
空が白み始めて、世が明けたのだった。

朝八時前。
一階の食堂で朝食を用意する源造さん。
運転手・料理・その他雑用なんでもこなす安定の使用人ぷり。
詳細は不明だが、引退した大女優のパシリを通り越した忠実なるシモベっぷりに同情を誘われる。

「うう・・これは一体?」

時間になっても降りてこないので
部屋へ向かい扉を開けると源造さんもびっくりの地獄絵図。
ベッドに倒れるように眠る麗。
床に突っ伏す美奈。
タンスの引き出しにもたれたままのマヤ。
ベッドに寄りかかったままのさやか。
机で台本を握ったままの泰子。

「一体全体、どうしたっていうんだ?こりゃあ・・・」

稽古をしたまま力つきたらしい。
さすがに月影先生は部屋に戻ったようだが、
四人はともかく泰子さん。
お前はただ眠かっただけやろ。

そんなこんなで、稽古の日々は続いて行く。

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第2巻・炎の階段