【ネタバレ注意】ガラスの仮面第2巻その⑦【ベスよ・・・ベスだわあの子・・・】

      2016/02/06

Pocket

翌日、ついにマヤの「ベス適役テスト」が行われる。
テスト会場には噂好きの劇団員大勢が待ち構えていた。
もはや見せ物扱い。

マヤは学校でも劇団オンディーヌでも劇団つきかげでも、
結構陰口を言われたり、妬まれたり、うわさ話の対象になったりする。
マヤのずば抜けた才能ゆえか、
それともただ単に「ネタになりやすい」からなのか。

しかし当のマヤはテスト会場には現れない。
不遇の春日泰子さんが様子を見に行くと
自室でまだ編み物をしていた。

そして青い顔をして戻って来た泰子に麗たちが声をかける。

「あの子まだ編み物に熱中してたから・・・
 からかって声をかけたんだけど彼女・・・
 ふりむきもせず『なあに』って返事したのよ」

「それがどうかしたの?」

「でもあたし・・・
 『ベス』って呼んだのよ・・・・」

度肝を抜かれる麗・美奈・さやか
意味不明。

完全にベスになりきっているマヤに圧倒され、
思わずベスと呼んでしまったということか。
さすがは実力派の泰子さんである。

そしてマヤが現れた。
落ち着き払ったマヤの様子に驚きながらも
劇団員その他大勢の興味はベス役の行方。
月影先生は、他の者もテストに参加することを許し、
一番うまくやれた人をベス役に変更するという方針に。

この下剋上テストにはもちろん、野心家の水無月さやかも名乗りを上げた。

テストの内容は用意された椅子に
「ベスとして座る」ただそれだけ。

簡単と思っていた雑魚団員たちは次第に苦戦し始める。

「ただじっと座っている
 この何もしない演技というのが実は一番難しいんだ
 自然にさりげない態度、それでいて
 役柄にふさわしくなければならず
 決して自分を出してはならない。」

青木麗による、難易度と演じ方の解説はもはや名解説者の域に達している。
しかしそんな中マヤは完全にリラックスし、自然な様子。
その様子をまたしても実況する麗。
劇団員のリーダー格、マヤの姉(兄)的存在にして、
現在のストーリーの状況を克明に解説し実況する。
どの漫画にもこういった役柄は不可欠である。

北斗の拳ならレイ
魁男塾なら富樫と虎丸
ジョジョ三部ならジョセフとポルナレフ
ガラスの仮面なら青木麗といったところか。

自信と野心むき出しでテストに参加したさやかもしびれを切らしていた。
退屈、あくびをかみ殺しているのがやっと、
いつまでやらすねん、先生は何を考えとんねん。
もはやベス以外のことを考え始めていた。

そして堂々と大あくびをぶちかますマヤに度肝を抜かれる一同。
テストだからあくびをしてはいけないのではなく、
ベスだからあくびをしてよいのだ。
そして編み物のパントマイム。
雑魚団員たち、さやか、演出の田代先生、そして月影先生には
細かに動く編み棒と出来上がる編み物が見えるかのようだった。

そして1時間20分、雑魚団員たちはテストを放棄しベス役をおりた。

「ベスよ・・・ベスだわあの子・・・
 ベスを演じているのではなくてベスそのものなのよ・・・」

周囲の動きと解説にも惑わされず、
ベスはくつろぎ、空想し、笑っていた

「それまで!」

月影先生の合図で我に返るマヤ。

「稽古場へ行きなさいマヤ
 若草物語の仲間があなたを待っています。」

見事ベス役を勝ち取ったマヤは普段のマヤに戻る。
そして敗れたさやかは悔しいながらもマヤの実力を認めたのだった。

ベスになりきることでさらに演技の楽しさ、素晴らしさ、
女優への憧れと自己卑下と母への想いがこみ上げる。

そんなマヤをスタンディングオベーションで迎える演出の田代先生と団員たち。
田代先生、あんたマヤをボロカス言うてたのにこの変わり身の早さ。
演出の実力はないか、もしくは長いものには巻かれるタイプなのか。

北島マヤの実力
青木麗の名実況&解説
春日泰子の不遇
水無月さやかの野心
月影先生の優しさ
田代先生の無能
雑魚団員たちの雑魚っぷり
などが際立ったのであった。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第2巻・炎の階段