【ネタバレ注意】ガラスの仮面第3巻その⑥【何かもの足りない・・・何か・・・】

      2016/02/06

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木枯らしの頃を迎え演劇コンクールに向けた稽古も白熱していた。
前回マヤに拳で演劇を語った月影先生は、
相変わらず厳しい指導を続ける。

信如を想う美登利の芝居の際には桜小路くんを思い出すマヤ。
その芝居には月影先生も満足。
やはり心の底から湧き出た芝居は鬼の月影先生も認めるのだ。
マヤの仕上がりには演出の田代先生(といっても指導は月影先生の独壇場だが)も大満足。
しかし、月影先生は気にかかっている様子。

「何かもの足りない・・・何か・・・」

東京地区予選間近、本番の会場で一度だけ稽古をすることができる。
予定通り夕方6時半からの稽古の受付にやって来た一同。
しかし、その時間は「歌謡ショー」のセットの組み立てが入っているとのこと。
なんと劇団つきかげの稽古日程は先週の水曜に変更されていたのだった。
受付のおっさんが言うにはひと月も前に決まっていたのだと。
月影先生大激怒。
劇場の受付のおっさんに鬼の形相で詰め寄るも、
もう稽古の日程は確保できないとのこと。
演劇連盟の理事もやっている小野寺の策謀である。

しかしこの小野寺さん、野心と策謀に満ちた非常に政治力の高い演出家であるが、
演出をしている描写は無いという業界向けの演出家である。
演出力は未知ながらも、演出家として演劇界に君臨しているのは
小野寺さんの政治力あるいはバックの大都芸能の影響力の成せる技か。

そして舞台では小野寺率いる劇団オンディーヌが稽古をしていた。
もちろん姫川亜弓を主役にした「たけくらべ」である。
稽古の様子を慌てて見に行くマヤ。

澄んで綺麗なよく通る声。
舞台に立っただけで華やかに明るくなる存在感。
まさに主役。

マヤは亜弓の完成された美登利に度肝を抜かれ、
そして己と比較し、呆然とするのだった。

「あたしなんかの美登利とは全然違う。比べ物にならない・・・」

亜弓とマヤの差は劇団つきかげの仲間達も認めざるを得ないほど大きなものだった。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第3巻・風の中を行く