【ネタバレ注意】ガラスの仮面第4巻その②【本当はわたしが怖いのでしょう?】

      2016/09/24

ガラスの仮面第4巻
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劇団オンディーヌの「たけくらべ」が始まった。
約50Pにも渡り、舞台の様子が描写されているが割愛。
この話がおもしろいとはあまり思えない。

「たけくらべ・劇団オンディーヌ」ガラスの仮面・劇中作品データ

主役の美登利を演じる姫川亜弓。
さっそく完璧な演技で観客や審査員達を魅了。

「なかなかいいですな。さすがに全国に名を響かす劇団オンディーヌだ」

亜弓だけでなく舞台全体も好評の模様。
小野寺一の演出力あるいは政治力のおかげか!?

一方で劇団つきかげのメンバー達。
楽屋準備を終え、ライバルの舞台を見に行く。
そんな中マヤは一人楽屋に残っている。

「劇団オンディーヌがどんなたけくらべを演ろうと
 亜弓さんがどう美登利を演じようと
 あたしには関係ない・・・
 あたしはあたしの美登利をやるだけ・・・」

あれほど自信を喪失していたマヤにここまで言わせるとは
月影千草による真冬の倉庫監禁事件も対したものである。

劇団オンディーヌのたけくらべは中盤を迎える。
信如役の桜小路優も好演。
舞台途中だというのに、姫川亜弓の熱演に会場は熱狂。
スタンディングオベーションまがいまで起きている。

会場の反応に「ニヤリ」と笑う亜弓。本番中やで。

観客はここまで完璧なオンディーヌに対し、この後の劇団つきかげが気になる様子。

「この後で同じたけくらべを演じるとは不運だな」
「同じ美登利をやるのはどんな少女なんでしょう?」
「さあ姫川亜弓と張り合うくらいだから
 やはり華やかな才能あふれる凄い美少女で・・・」

「クス・・・フッ
 平凡なただの少女ですよ
 ただし、底知れぬ可能性を秘めた少女です」

名もなき観客の会話にほくそ笑み、割って入ったのは速水真澄だ。
実に気持ち悪い。

会場の拍手は楽屋にまで聞こえている。

「あたしにはあたしの美登利がある・・・」

さすがに不安そうなマヤ。自分に言い聞かせる。
そして月影先生はなぜか扉の前に立ち尽くしている。
何してるんですか?

オンディーヌのたけくらべは終盤のクライマックス。

「切ない美登利の気持ちが実に見事に観客に伝わってくる」
「文句のないクライマックスシーンだ」

しかしこの審査員達、劇中に批評という名の私語が多すぎ。

最後まで見事に演じきったオンディーヌ。
会場は割れんばかりの拍手。
そんなにおもしろいのかこの話。

楽屋に戻ると小野寺理事も満面の笑み。
速水真澄も楽屋に駆けつけている。
早くも勝利宣言だ。

そこに現れたのは月影千草を先頭に劇団つきかげのメンバーだ!

「これは黒夫人・・・お後のたけくらべを楽しみにしていますぞ
 こういう場でおたくと芸を競うとはおもしろいことになったものですな」

「芸を競う?
 同じ劇をわざと演じたり、舞台稽古をさせないように仕組んだり、
 つきかげをオンディーヌの後に持って来たり、裏工作が大変ですこと。
 本当はわたしが怖いのでしょう?小野寺さん」

月影先生の痛烈な皮肉に小野寺氏も真っ青。
普段は濃いめのサングラスに隠れている
小野寺氏の意外とつぶらな瞳が描かれてしまうほど!?
サングラスの色までも変えてしまうほどの月影先生。
そら違う意味であなたが怖いわ。

そして亜弓とマヤ、二人の美登利がすれ違う。

「フフン。まあせいぜい頑張っておやりになって
 オーッホッホッホッホ」

笑うせえるすまんのように去って行く亜弓。

「北島マヤちゃんだったね。
 君は怖くないの?亜弓さんの後で
 しかも彼女と同じ役をやることに」

何の前触れもなく割って入る速水真澄。
人の会話や空気に唐突に入るという変わった才能を持っている。

「そういう風に、そういう風にあなたが仕組んだくせに!」

天下の大都芸能の若社長に食って掛かるマヤにその場は騒然。
大都芸能の社員が慌てて止めに入るもそれを制したのは若社長だ。
そしてマヤのいい分。

「あたしくじけないわ・・・あなた達の卑怯な手に。
 客席のどこかで見ているあたしのファンの為にも。
 たった一人のファンだけど、でもあたしはその一人の為に演じたっていい!」

何とも切ない女優魂。

「そのたった一人が聞けば喜ぶよ。きっと・・・」

さっそく心中大喜び。

そして劇団つきかげの「たけくらべ」が始まった。
舞台袖でやはり不安げなマヤ。
心配する周囲をよそに、安心の月影先生。

「舞台に上がるまでは普通の少女なのだから・・・」

そしてマヤが美登利の仮面をかぶった。

続く

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第4巻・春の嵐