【ネタバレ注意】ガラスの仮面第4巻その⑤【ずっと以前から君が好きだよ】

      2016/02/05

ガラスの仮面第4巻
Pocket

全日本演劇コンクール全国大会
会場の名古屋フジホールでは開会式?のようなものが開かれていた。

二階席に位置し、その高さ、会場の広さ、舞台の遠さに
テンション上がりまくりのマヤ。

劇団つきかげは優勝候補の劇団オンディーヌとともに代表に選ばれたとあり、
観客や他の劇団にも注目される存在だ。

「にしては変な子がいるわね」

ばか騒ぎして会場の注目を集めるマヤ。

北海道代表の劇団一角獣は初日の三番目。
そして劇団オンディーヌは四日目。
劇団オンディーヌのメンバーは小野寺氏以外は会場にはいない。

「第6日目43番、劇団つきかげ」
「はいっ!!」
「返事はしなくてよろしい」

思わず起立して返事したマヤ。
司会者の軽妙なツッコミも相まって会場の爆笑をゲットする。
この場に亜弓さんがいたらどんな嫉妬に満ちた皮肉を言っただろう。

挙げ句の果てにプログラムを二階席から落としそうになり、
ともに転落しそうになり、会場の注目を一身に集める。
この場に亜弓さんがいたらどんな言葉で仲間をディスっただろう。

しかし北島マヤと言えば、たけくらべの美登利役に於いて
姫川亜弓と同等もしくはそれ以上の評価を得たと評判なのだ。

結局劇団オンディーヌは会場に姿を見せず、
そして旅館の裏の山寺では劇団一角獣が稽古中。

山犬の様な雄叫び、
プロレス技の様な回転技、
そして絵面から推測するに二連続以上の倒立前転。

「劇団一角獣・・・一体何をやるつもりだ」

その勢いと迫力には百戦錬磨の月影先生も青ざめた。
その蒼白っぷりは前回胸を痛めて倒れたときよりもすごい。
死線をさまようほどの病よりも強烈な劇団一角獣の稽古である。

そして翌日、会場では劇団オンディーヌが関係者以外をシャットアウトしての稽古。
会場から出て来た姫川亜弓のそのやつれよう。
げっそりと痩せるという鬼の役づくり。

しかしマヤをみて微笑んだ。
ちなみに効果音は

「ニッ」

よくわからん。
そして余裕を見せたにもかかわらず倒れそうになり、
桜小路くんに支えられる。
ショックで駆け出すマヤ。

亜弓の鬼の役づくりよりも、そっちがショックかい。

食事にも手を付けず、一日中ふさぎ込むマヤに月影先生。

「亜弓さんが怖いの?」

しばし間をおきうなずくマヤ。

「桜小路くんが気になるのね」

図星を言い当てるのはさすがである。
しかしこの後のマヤの言葉は答えになっていない。
以下要約。

・あたしはつまらない子
・母さんもよく言っていたがなんのとりえもない
・綺麗じゃないしぶきっちょだし
・亜弓さんに比べたら

亜弓さんに比べたら、と一言付け加える当たり
少しは自信が出て来た模様である。

しかしこの後の月影先生の返しが凄い!
以下要約

・芝居をしているあなたはつまらい子ではない
・芝居をしているときは別人
・千も万もの仮面を付け、千も万もの人生を生きる
・人は一つの人生しか生きられない
・なんと贅沢で素晴らしいことでしょう
・芝居をやりなさいマヤ、その中でこそあなたは生きて行ける。
その中に生きてこそあなたという人間の価値がある
・全てを忘れて村の娘ジーナになるのよ
つまらない北島マヤなんかじゃなく

何とも壮大で感動的に芝居の素晴らしさと役者の素晴らしさを強調し、
マヤのつまらなさはいっさい否定せず、
あまつさえ、芝居やる以外に価値は無しと断言。

感動のオブラートに包まれたパワハラモラハラだ。

そしていよいよ全日本演劇コンクールが開催。
てことはこの前のは開会式ではなくて説明会だったのか。

審査員には評論家、演出家、俳優をそろえ、一般投票も加味される。
そして会場には劇団一角獣が登場。

「今までとは違った新しい表現で
 新しい演劇をやってみたいと思っている。」

「私たちの力で演劇の新しい流れを作って行ければ」

とどこの劇団も言いそうな決意表明。

「頑張ってください」

イケメン青木麗の激励に、赤くなる恵子。
青木麗はもはやマヤの世話役にしてストーリーの解説者、
そして同性に惚れられるという以外の役割を果たしていない。
今回の出し物でも、何役をやるのかすら明かされていない。

いや、キャラが立っているだけ春日泰子さんよりはましだぞ。

「何としてでも勝たなきゃ、私たちの劇団は潰されるんだ」

散漫になりがちな物語の展開をまとめ、
今回の全国大会の意味を読者にしっかりと思い出させる
名解説者・麗である。

しかしそのせっかくまとまった流れを断ち切るように現れたのは
もう一人のイケメン・桜小路優。

先日亜弓を気遣ったため、彼女との仲を疑ったマヤ。
しかしそんなマヤの嫉妬が嬉しいイケメン。
そしてついでに

「マヤちゃん僕は変わってないよ
 ずっと以前から君が好きだよ」

コンクールの開催前に言うな。
でもマヤ大喜び。

そんな訳わからん展開の中、幕が開く。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第4巻・春の嵐