【ネタバレ注意】ガラスの仮面第4巻その⑥【本当に怖いのは・・・・】

      2016/09/24

ガラスの仮面第4巻
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全日本演劇コンクールがいよいよ開幕した。
初日の三番目は優勝候補の劇団一角獣「運命」

「運命・劇団一角獣」ガラスの仮面・劇中作品データ

オープニングから観客の度肝を抜く。
人間が木や岩を演じ、不気味な雰囲気を演出。
人間の上に人間が重なって立っているのだが、
ほぼ直立した人間に、人間が二本足で立つという・・・

一番上のやつは何を支えに立っているのか。
もはや宙に浮いているとしか思えん身体能力。

ストーリーは夢を掴むため故郷を出た若者が、
三つに枝分かれした運命を経験した結果、
故郷に戻るというものだが、

それぞれを歌あり、ダンスあり、アクロバットあり。
笑いあり涙ありシリアスありと沢山詰め込み、観客を魅了。
閉幕後も拍手が鳴り止まず、
演劇コンクールでカーテンコールが起こるほどの大盛況だ。

初日から一角獣が強烈だったため、
後に出て来る劇団は見劣りしてしまった。

そんな会場の雰囲気をいち早く掴んだのは策士・小野寺。

「一角獣が凄い人気でしたが自信のほどは?」

問いかける記者に対して

「審査員がどういうところに目を付けて票を入れるか
 わしはよく知っているつもりだよ。
 確かに一角獣は素晴らしい。
 しかし本当に怖いのは・・・・

小野寺氏の目線の先には月影先生とマヤ。

「別にいる」

わざわざひと呼吸置いて言わなくてもわかってます。
そして審査員の評価ポイントを狙って演劇を構成するという、
賞レースを勝つための演出方法を知っているつもりとのこと。
やはり演出力よりも政治臭が目立つ。

そしてつきかげの本番も近づいて来た。
毎日大好きな芝居が見れてご機嫌なマヤ。
そして先日、不穏な空気を醸し出していた二人の脇役男性。
わざわざ名古屋まで来たものの、マヤばかりフィーチャーされ
不満たっぷりやる気無し。
そんな二人に策士小野寺がアプローチする。

・君達二人のことはつきかげに入る前からよく知っていた。
・月影さんはどうして君達を重用しないのか。
・よかったらオンディーヌにこないか。
・劇団オンディーヌはTVや映画にも出演できる一流の劇団
・君達ならギャラを貰い、スターになれる。
・でも月影先生も君達を買っているだろうし。

褒めて上げて、押して引いて、見事なまでの調略。
小野寺先生は演出家より役者向きと思われる。
そして夢の様な話に半信半疑の二人。
さらに畳み掛ける小野寺氏。

・夏には大都劇場で「風と共に来たりぬ」をやる予定。
・君達がオンディーヌ所属なら出演を考えてみたい。

小野寺氏のぶら下げたえさに完全に食いついた二人。
大作「風と共に来たりぬ」が非常に気になるところではあるが。

「オンディーヌに入れるならどんなことでもします!」

「ほう、どんなことでもね・・・」

演出をしている描写のない演出家・小野寺氏の、
黒い魔の手が凝縮された政治家としての見せ場である。

そして劇場ではいよいよ、劇団オンディーヌが登場。
元大名家が明治に入り没落華族となって行く中、
一人だけ誇りを失わない主役の姫君。
演じるのはもちろん姫川亜弓だ。

14歳にして威厳と哀愁に満ちた姫君を演じ上げ、
会場は大盛況。審査員も大絶賛。
小野寺氏ご機嫌。
観に来た速水真澄も誉め称えた。
そしてライバルつきかげの動向を気にする真澄に対し、

「大丈夫・・・手は打ってある・・・」

劇団つきかげの本番当日、衣装や大道具小道具をめちゃめちゃにしたのだった。
直接手を下してないとはいえ、刑事事件を起こしてまでも勝ちにこだわる小野寺氏であった。
そして劇団つきかげは舞台に立つことが出来るのか。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第4巻・春の嵐