【ネタバレ注意】ガラスの仮面第5巻その②【なんてざまだ・・・ 速水真澄ともあろうものが】

      2016/09/24

ガラスの仮面・第5章
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全日本演劇コンクール、劇団つきかげの出番まで残り一時間を切った。
雨の中大道具と小道具と衣装と仲間の到着を待つマヤ。
会場ではスタッフが月影先生に用意を促す。
さすがの月影先生も、劇場の進行管理スタッフには逆らえない。

一方仲間達を乗せたトラックは道中停車。
劇団オンディーヌの小野寺にそそのかされた不平分子2人組により、
故障を余儀なくされていたのだ。
雨の中茫然自失の麗。
そして麗にもたれ泣き崩れるさやか。

「おおお・・・」

中学生さやかの泣き声である。
人はまさに絶望するとこんな声を出すものなのか。

1時40分。前の芝居が終わりスタッフがさらにつめよる。
大道具の組み立ての段取りができない、しかも役者も揃わない。
2時になっても来なければ棄権とみなす。
劇団つきかげに最終通告。
さすがの月影先生も白黒反転で固まる。

その騒ぎを聞きつけたのは速水真澄。
雨に打たれ、仲間を待ち続けるマヤに上着をかけてやる。

「さあ入りなさいずぶ濡れだ。風邪を引いてしまう。」

「かまわないでください。
 本当はおもしろがっているくせに。
 私たちが上演できなければいいと思っているくせに!」

「ああ・・・そうだったな・・・その通りだ
 ライバルは一組でも少ない方がいい。
 特に君達はいなくなってくれた方がいい。」

この一言にマヤ激怒。
上着を速水真澄の顔面に投げつけると泣きながら去って行った。

「なんてざまだ・・・
 速水真澄ともあろうものが・・・
 大都芸能の仕事の鬼が・・・・
 びしょぬれだ。あの小さな少女のために・・・」

知らんわ。
このくだりを見る限り、「速水真澄ともあろうもの」は大したことない。

 

そして10分前。
しびれを切らした大道具担当が中止決定をしようとすると

「ちょっと待った!!」

割って入ったのは劇団一角獣だ。
全部ではないが治せる大道具は治して用意してくれたのだった。
これで大道具問題は解決。あとは役者の帰りを待つのみ。
彼らの友情にさすがの月影先生も平身低頭。
月影先生のオラオラキャラは劇団内部でしか通用しないのか。

残り数分を切った。

「だめだもう待てん、上演不可能だ!」
「棄権してもらいます。いいですね月影さん」

「わかりました。しかたありま・・・」

「待って、待ってください
 あたしやります。舞台に・・・出ます・・・」

字面だけ追うと、月影先生は「わかりました」と棄権を認めているのだが、
何事もなかったかのようにマヤは舞台に立つ宣言。

「たとえ失敗しても戦う前に諦めたくはありません。
 ひとかけらの希望にかけてみたいんです。」

「マヤ・・・なんて子、絶望ということを知らないのかしら・・・」

そうつぶやく月影先生の顔は感激、驚きではなく、ドン引き。

会場に開演のベル、そしてアナウンスが響いた。
驚く速水真澄、そして小野寺理事。
舞台袖の劇団一角獣、そして月影先生も何が起こるのかわからない。

マヤが一人立つ舞台の幕が開くのだった。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第5巻・あした草(1)