【ネタバレ注意】ガラスの仮面第5巻その④【この私が誰かのファンになるのはいけないことだろうか】

      2016/09/24

ガラスの仮面・第5章
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「ジーナと5つの青い壺」ガラスの仮面・劇中作品データ

マヤ以外の役者不在というトラブルにも関わらず、
全国大会の本番前半を一人で乗り切ったマヤ。
しかし後半は全ての登場人物が入ってくるという台本の設定。

月影先生やおけいさんが心配する中、
お城の騎士達が入って来るシーンを窓ごしのやり取りで乗り切った。
お城の兵士やら、役人やら、蛇遣いやら、
ありとあらゆる登場人物を窓越しの一人芝居で演じきり、

「他の人物が見える様な気がする」

とまで観客に言わしめる。

「まだ他の役者が一人もでない・・・
なのに観客達はもはや誰もそのことを気にするものはない。
これはどういうことなの・・・?」

ライバル姫川亜弓の感想。
脚本通りに完璧に役を作り上げ
演じ上げる亜弓にとってはもはや異次元。

「あの子は不可能を可能にするつもりか・・・」

策士・小野寺の感想。
つきかげを出演不能にさせたつもりが、
まさか一人で演じ、しかもここまで観客を魅了する。
悔しさとともに驚きのこもった彼らしい台詞である。

「じい・・・
この私が誰かのファンになるのは
いけないことだろうか・・・・?」

速水真澄の感想。
知らんわ。そらお目付役の朝倉の爺も

「え?」

しか言われへんわ。
亜弓も、小野寺でさえもマヤに感嘆しているのに、
己の感嘆を己の趣味で
意味不明の言葉で側近に投げかける若社長はめんどくさい。

そして、桜小路くんは

「マヤちゃん・・・」

彼の最も得意とする台詞で進行を見守る。

そして遂にマヤ以外の人物が登場し、観客を絶叫させた。
壷を奪いに来た何者かの手。
演じるのはもちろん月影先生だ。

「月影先生みごとでしたよ。
 手だけであれだけの恐怖感を出すなんてさすがですね!」

なぜか先生はちょっと恥ずかしそう。
そして一角獣メンバーの褒めてるのかけなしてるのかわからん感想もまたいい。

「手だけでも先生怖いです。」

という意味である。
そして伝説の大女優・月影千草が数十年ぶり?に舞台に(手だけ)復活したのである。

そして舞台は佳境に。
何者かが壷を奪いに来るシーン。
これも暗闇とマヤのみを照らすピンスポの中、
一人芝居で演じきるという離れ業。

そして何が凄いか、
リハーサル無しで、暗闇のマヤを照射し続けるピンスポ担当の人
直前の簡単な打ち合わせのみで、絶妙のタイミングで壷を転がすおけいさん
そして、ものすごくアナログな方法で効果音を合わせる一角獣メンバー

彼らの助力があり無事クライマックスを乗り切り、
登場人物一人と手一本で終幕を迎えたのだった。

客席は静寂。
しかし幼児と思しき少年の拍手をきっかけに
館内は割れる様な拍手。
スタンディングオベーションの中、カーテンコールを求められるまでに。

マヤは舞台を素通りするというお約束のギャグで爆笑を誘い、
一礼するところを時候の挨拶でぼけ、
最後は月影先生に引きずられて舞台から下ろされるという
ベタな笑いを見事天然でゲット。

重病の月影先生に「再起不能」とまで言わしめる。
そして
青ざめている小野寺。
マヤの人気と爆笑を妬んでいる亜弓。
微笑んでいるロリコン。

全日本演劇コンクール本番を無事に?終え、
後は運命の結果発表を待つのみであった。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第5巻・あした草(1)