【ネタバレ注意】ガラスの仮面第5巻その⑤【また紅天女が遠くなった・・・・】

      2016/02/06

ガラスの仮面・第5章
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全日本演劇コンクールはいよいよ全日程を終了。
審査発表と授賞式が行われている。

劇団つきかげは三位以内に入らなければ後ろ盾の青柳プロが撤退し、
現在の稽古場、寄宿舎を出て行かなければならないのだ。

審査発表に先立って観客の投票による順位が発表された。

第10位 青森代表
劇団りんごっ子「銀河のメルヘン」
第9位 岡山代表
劇団ヒゲクマ「スケバンチビ」

個人的にはりんごっ子の語呂の悪さと、スケバンチビがめっちゃ気になる。

そして第三位
東京代表 劇団オンディーヌ
「灰の城」785票

まさかの三位に青ざめる亜弓と小野寺。

第二位
北海道代表 劇団一角獣
「運命」867票

第一位
東京代表 劇団つきかげ
「ジーナと5つの青いつぼ」1023票

ライバルのオンディーヌに300票近い差を付けての一位。

「去年の春窓辺で私たちの稽古を覗いていたあの子が・・・
 あの子が・・・あの子が一般投票で一位・・・」

亜弓の感想。
一位はマヤではなく劇団つきかげなのだが、
実質は一人で舞台に立ったマヤと
類まれなるアドリブ力を持ったスタッフ裏方なのだ。

「去年の春」とピンポイントで時期を記憶しているほど、
亜弓さんはとても執念深く「あの子が」と三回も言っている。
よほど大事なことなのであろう。

しかしなぜか浮かない顔をしている月影先生。

「もしかすると入賞は無理かもしれない・・・
 いいえそれよりももしかすると
 審査対象から外されるかもしれない・・・」

いよいよ最終審査が終わり、結果発表かと思いきや
ちょっとまったコールをかけたのは小野寺理事だ。

「全日本演劇大会審査員の方々に
 劇団つきかげ上演の舞台について
 一言申し上げたいことがございます!」

内容は以下の通り

・神聖なる演劇精神から外れた舞台である。
・14人の登場人物のうち13人は無断で舞台を欠場
・主役は大幅に台詞を変更、身勝手な演技をやり通した。
・演劇の精神を汚す以外の何者でもない。
・このようなでたらめな演劇が上演され嘆かわしい

とのこと。
まあ正論ともとれるし、言いがかりともとれる言い分だが、
小野寺は対抗する劇団オンディーヌの演出家であり、
審査対象となる当事者の意見はいかがなものか。

「協議の結果最終審査のやり直しをいたします。」

若干波乱はあったものの、小野寺の意見が反映され、
やり直しになってしまう審査員。
東京代表が地方大会レベルで二団体になったり、
審査員以外の意見に左右され審査をやり直したり、
結構アバウトでぐだぐだな大会なのかもしれない。

時間がすぎ、結果発表。

第三位 山口代表
劇団ハギ「袋小路」

第二位 北海道代表
劇団一角獣「運命」

第一位 東京代表
劇団オンディーヌ「灰の城」

「なお劇団つきかげは
 演劇大会における純粋な演劇精神に欠けるため、
 やむなく審査対象から外しました」

小野寺の意見そのまま採用。
大丈夫か審査員・・・・

「また紅天女が遠くなった・・・・」

落胆する月影先生とメンバー達。

マヤはトイレで号泣。
麗に連れ出されると、そこには速水真澄。
トイレの近くで待ち伏せるという暴挙に出る。

「ハンカチを貸そうか?悲劇のヒロイン。」

キザにクールにたいして内容のないことを言う。
もちろんマヤは却下。
ロビーに戻ると、劇団オンディーヌの雑魚団員どもが心ない中傷を浴びせる。

「あら、演劇精神を欠いた主役のお出ましよ」

「やめろよ!」

とっさに制止したのはイケメン桜小路優。
しかし桜小路くんをさらに喰う勢いで

「おだまりなさい!あなた達!」

姫川亜弓も激怒。
桜小路くんも黙らされてしまった様子。

「次にあなたと舞台で芸を競える日を楽しみにしているわ
 そのときこそあなたに負けなくてよ。」

マヤ、当然ぽっかーんである。

以下亜弓の気持ち略

・私は演技や芸で負けたとは思っていない
・私の演技は完璧だった。
・しかし胸に広がるどうしようもない敗北感
・大衆を感動させるのは演技の技術ではない
・演劇精神等どうでもよい
・観客はあの子を選んだ、私たちはあの子に負けた
・あの子のやった舞台は伝説として残る。

実に深い。
試合には勝ったが勝負には負けたということか。
しかし亜弓さんはマヤに勝てなかった部分がわかっているにもかかわらず、
この先も技術を追求して行くという
なんとも悲しい運命である。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第5巻・あした草(1)