【ネタバレ注意】ガラスの仮面第5巻その⑩【知ってる?河本先輩恋人がいるんですってよ】

      2016/09/24

ガラスの仮面・第5章
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劇団つきかげならびにマヤが日々の生活にも苦労する中
さわやかに現れたのはイケメン桜小路優。

「今日はいい話を持って来たんだ」
「いい話?」
「オンディーヌに入らないか?」

衝撃を受けるマヤ。

以下条件ならびに詳細
・無論月謝はただ
・大都芸能の立派な寮もある。
・学校の学資も出してくれる
・小野寺理事がマヤを奨学生として迎えたい。
・マヤの才能を埋もれさせるのは惜しい
・オンディーヌなら存分に稽古が出来る
・学資のことで月影先生に気を使わなくてもすむ。
・僕と一緒に演劇をやろうよ

何とも魅力的な条件であるがマヤは断るのだった。
月影先生やみんなを裏切ることは出来ない
みんなが好きだからと。

「僕よりも?」

「桜小路くんごめん・・あたし・・・」

「悪かったよ君の立場も考えないで、困らせてごめん」

そしてさわやかに去って行くのだった。

事務所上層部の指示とはいえ、
僕と一緒に演劇をやろうと勧誘し、
断られるとさりげなく気遣いながら去って行く。
10代にしてこの心遣い、さりげなさ、スマートさ。
御社の20代の若社長にも見習ってほしいものである。

そしてマヤは学校の教科書代も払えないほど逼迫しているのだった。
劇団つきかげに入る際に転校し、
しかも雰囲気からして私立中学っぽい。
教科書代どころか学費も払えているのか怪しい。
やはりそこでも源造さんが稼いでくれているのだろうか。

そんな中クラスメイトが騒いでいた。

「アイドルの田淵エミの主演映画でクラスメイト役一般公募!」

アイドルにしては冴えない名前だがどうやらスターらしい。
そして彼女の初主演の映画のクラスメイト役オーディションがあるのだ。
中学生でアルバイトも出来ないマヤにとっては
大好きな演劇でお金を稼ぐチャンス。

「白い青春譜」ガラスの仮面・劇中作品データ

無事通知が届き、オーディション会場へ。
オーディション参加者は綺麗な女の子ばかり。
マヤは87番だ。

簡単な台詞をその場で覚え、演じるのだが、
100人近い参加者を一人ずつ見て行くという気の遠くなりそうなオーディションだ。
マヤが呼ばれた頃には審査員も食傷気味で仏頂面。

しかしさすがのマヤ。
演技が始まると別人になり、審査員達を驚かせる。

つづいてのお題は

「知ってる?河本先輩恋人がいるんですってよ」

のいろいろな言い方。

「おもしろそうに」
「がっかりしたように」
「今度は怒って」
「いじわるく」

審査員の繰り出す大喜利をことごとくこなしたマヤだった。

しかし一人どう短く見ても5分以上はかかる。
これを100人近くだから単純計算で500分以上。
しかもその後に一次選考をその場で行っているのだ。

審査は素人だけに演技よりも雰囲気重視とのこと。
しかしひげ面の大御所業界人風のおっさんがマヤをえらく気に入った様子。
マヤは無事一次審査を通過したのだった。

翌日の二次審査は、面接形式。
学校のこと、成績のこと、自分自身のことなど、
マヤはぶっきらぼうなトンチンカンな返答で審査員の度肝を抜く。

ここでも大御所業界人がマヤを一押し。

「美少女という訳でもない
 しかしあの短い台詞を読んだときのあの子の演技に
 なぜか心引かれてならんのですよ」

このおっさんの意見こそが
マヤを端的かつ正しく表したものであり、
舞台本番ではなく、短い台詞でその才能を見抜いたものは
月影先生以外にはこのおっさんしかいない。
そしてこのおっさんは二度と登場しない。

結果発表。
マヤは最後の5人には残れなかった。

気を落としながら帰ろうとするマヤを
プロデューサー風のおっさんが呼び止めた。

「どうだね、ほんのちょい役だが、出てみる気はあるかね?」

マヤの瞳に光がよみがえった。

つづく。

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第5巻・あした草(1)