【ネタバレ注意】ガラスの仮面第6巻その③【どういった人物なんですか?】

      2016/09/24

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田淵エミの映画に端役ながらも出演したマヤ。
学校ではちょとした人気者になっていた。

しかしながらそれを快く思わない人達も。

「ふん!たかがちょい役で映画に出たくらいでちやほやされて
 いい気なものね」

「あれくらいの演技なら私たち演劇部員の方が
 うまくやれるわよねえ部長。」

星城学園演劇部のメンバーだ。
カメラ前での演技以前に、映画に出てオーディションに勝ち残る方が大変なのだが。

しかし星城学園はマヤがつきかげに入団した際に転校した学校だが
その校名からしておそらく私立。
私立中学校の学費などはどうしているのだろうか。

一方のマヤは演技以外ではまさに
何の取り柄もない毎日を送っている。

英語の授業では酷い発音で
体育では跳び箱を跳べず、
家庭科ではエプロンを縫ったら雑巾のようになり、
クラスの失笑を買っていたのだった。

ところかわって劇団オンディーヌ。
姫川亜弓が稽古に汗を流していると騒ぎが。
どうやら劇団研究生達が養護施設の慰問の舞台をやるのだが、
野獣の手下の使い魔の役が決まらず揉めているのだとか。

いきなりその騒動に乱入し、端役で三枚目の手下役に名乗りを上げた亜弓。

「亜弓さんがこんな役を!!」
「いいえその役をやりたいの。
 自分のイメージと違う物を演ってみたいのよ
 たとえ端役であろうとこれからはなんだってやってみたいの」

自分のソーシャルイメージを十分に理解し、
端役と見下しながらも演じるのだ。
そう、いつか「紅天女」をやるために。

マヤも役に芝居に渇望していた。
私には芝居しかない。いつか紅天女をやれたら。

そんなマヤが選んだのは学校の演劇部。
発表会の舞台に入れてほしいと乗り込んだのだった。
当然拒否される。
演劇部員の中でも役を与えられないものもいるらしい。
しかし演劇部部長は参加を了承。

「どんな役でもいい
 何でもするって本当ね。」

部室の掃除や片付けなどをさせられるマヤ。
部内の上下関係に組み込まれたのだった。

「映画にちょっと出たくらいで
 あんな子うぬぼれさせてたまるもんですか。」

来る日も来る日も出番がなく、
台本も与えられず雑用をこなしていくマヤだった。

そしてついに

「北島さん、出番よ」
「はい!なにやるんですか!?」
「通行人よ。舞台の端から端まで歩いて。不服だっていうの?」
「どういった人物なんですか?」

マヤの演技の深さにしどろもどろの部長。
通行人とはいえ、年齢・性別・職業・境遇によって歩き方も異なり、
さらに人物の置かれている心境や状況によっても変わる。
マヤの的確な質問に部員達はどよめき、
部長は苦し紛れに「商人のおかみさんが疲れて家へ帰るところ」という演出を出すも、

背骨のラインと首の骨が直角になるほど首の向きを変え、
商人のおかみさんを演じる。

商人のおかみさんは別に首が外れてるわけではないぞ。

この人外的な首の動きで部員達の度肝を抜き、
髪を乱し、みごと上記の通行人を演じたのだった。

この首の動きは演技というよりはオカルトでもある。
こうしてマヤの演技の才能と情熱、
そして人外的な首の動きは
演技を志すほかの者の自信を失わせて行くのだった。

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第6巻・あした草(2)