【ネタバレ注意】ガラスの仮面第10巻その⑧【見てるんだあの男が・・・】

   

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続いて3次審査。
サングラス司会者が説明。
仮設舞台が設置されての実演。
ヘレンの扮装をして、本番さながらの演技審査だ。

その頃速水真澄が帰社。
ロビーには人だかりが。

「なんだあの騒ぎは?」

「ヘレン役のオーデイションで舞台での実演をやるというので
 物見高い連中がああやって集まっているんですよ。」

オーディション会場に群がる野次馬たち。
無関係な外部の人たちなのであれば大都芸能のセキュリティが危うい。
大都芸能の関係者や社員なのであれば仕事しろ。
いずれにしてもTOPの速水真澄の責任か。
ワンマン社長だけに、社長がいないときはみんなサボって組織が機能しないのかもしれない。

ヘレンに扮装した5人の候補者。
司会者が実演の説明。

  • 舞台下手よりにヘレンの父親と兄が話し合っている
  • お手伝いさんが上手から食堂下手へ2往復する
  • ヘレンとして二階でうたた寝していて目を覚まし、母親を探すという演技をする

演技審査の最終種目である。

青ざめている早川あきこと白鳥令奈
若干緊張気味の金谷英美
そして目を閉じ余裕の表情の姫川亜弓とそれを見つめるマヤ。

実演審査がスタート。
大都芸能内の会場の入り口には野次馬に紛れ
くわえタバコの速水真澄。
大都芸能は全館喫煙可能らしい。

1番 劇団風の白鳥令奈
階段から降りてくる描写のみ。

2番 劇団天馬の早川あきこ
だだをこねる描写のみ。

「白鳥令奈といいこの早川あきこといい
 まずまずの線ですがそつなくこなしそうですな。」

描写の少なさに比例した審査員のそつのない批評。
もうこいつら合格の見込みないから返してあげたらいいのに。

そして3番は注目の金谷。
テーブルで話し合いをしている父と兄を触りながら
テーブルを一巡して母親がいないかを探す芝居。
父親のおでこや兄の服を触り、確認する。
母親がいないことに苛立つ。
さらにお手伝いさんに触れ、母親でないことを確認すると、
お手伝いさんを突き飛ばし、舞台で大の字になり駄々をこねる。

このダイナミックかつ舞台映えする動きには審査員も感心。

「舞台劇の役者になるために生まれきた少女だ・・・
 実に舞台映えのする演技だ・・・」

金谷の演技にマヤも感嘆するのだった。

4番 姫川亜弓
お気に入りの人形を抱えながら階段を降り、
ソファーに母親の姿がないことを確認すると落胆。
そして人形の髪の毛を噛み、
母親がいないことへの落胆と悲しみを表現。
さらにテーブルでも母親がいないと知ると、
人形の髪をつかみ、床にたたきつけ
そして最後は人形を抱きしめ悲しみの表現。
この芝居に審査員は釘付け。
速水真澄もご満悦だ。

「そうか、あの人形はヘレンの心理を表現するための小道具なんだ!」

「なんというあの人形の使い方の上手さ・・見事と言うほかない。
 母親のいない不安、いらだち、怒り、寂しさを見事に表現している。」

次はいよいよマヤの番である。

「すごいわ、亜弓さんはやっぱり・・・
 気にするまいとは思うけどやっぱりくじけそう・・・」

舞台袖から亜弓の演技を見ていたマヤ。
そして会場に速水真澄の姿を認めた。

「見てるんだあの男が・・・
 失敗なんかできない!
 なにかヘマでもしたらそれこそあの男の思うツボだわ!」

3次審査の段階で、白鳥、早川は落選確定か。
ダイナミックな金谷。完璧かつ繊細な姫川亜弓。
そして次は審査員をして「野性的」と称されるマヤ。

ほかの共演者の演技に圧倒されながらも、
速水真澄の視線も気にしながら、演技への決意を新たにするマヤだった。

つづく

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第10巻・炎のエチュード(1)