【ネタバレ注意】ガラスの仮面第14巻その⑤【みんな見てる・・・】

   

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マヤが何者かの嫌がらせや脅迫を受けているという噂はスタジオに広まっていた。
そしてマヤが現場に入り、撮影を開始すると、
スタジオに現れたのは、山崎竜子。
マヤに日向電機ポスターCMの仕事を奪われた大女優である。
そしてもう一人、巴万里。
マヤに夏の娯楽映画・白いジャングルの主演を奪われた歌手。

大河ドラマに出演しているわけでもないのに
関係者以外が堂々と立ち入りできるスタジオ。

そしてカメラ脇には、スポンサーの意向でマヤの登場が増え、
その煽りを受けて出番が減らされた吉川さん、
そして里美茂の親衛隊。

「みんな見てる・・・あたしを見てる・・・」

そしてドアの隙間からは謎の黒い影が様子を伺っているのだった。

一方水城さんは電話で呼び出されていた。

「真澄さま、ご自分からお電話なんて急用でいらっしゃいますの?」

連載当時は携帯電話のない時代。
テレビ局宛にかかってきたのだろうか。

「妙な情報が入った。誰か北島マヤを潰そうとして狙っているらしい。
 ライバルの芸能社かも知れん。
 一体誰を使ってどういう手で出てくるかわからん。
 油断はするな。あの子を守ってやれ。」

会社にいながら何者かの動向を知るとは、さすが大都芸能の仕事の鬼。
しかしこの情報はいささか遅すぎる。
何者かが狙っているのは水城さんは十分承知だし、
油断もしてないし、すでにマヤを守ってくれている。

今まさにマヤを守っている水城さんをわざわざ電話で呼び出し
マヤの側から引き離すという愚行。
そしてその間にマヤに災難が。

劇中マヤ扮する沙都子がパイを口にすると、
マヤの口から出血が。

「おい誰だ!パイの中にガラスの破片をいれたのは!」

「救急箱を持ってこい!いやそれより医者だ!」

ついに傷害事件発生。
これには山崎竜子、巴万里、吉川さんも唖然。

「どうした一体誰がやったんだ!」

「静かに静かにみなさん!」

「カメラの方下がってください!
 関係者以外出てください!」

ようやく部外者をシャットアウトする始末。
ガラスを飲み込んでおらず、口を切っただけ済んだのが幸い。
飲み込んでいたら喉を切って、当分声は出なかったであろうとのこと/

「一体誰がこんな・・・・」

両手を握りしめるマヤの脳裏にいろんな人の顔がよぎる。
里美茂親衛隊、山崎竜子、吉川さん、巴万里とその熱狂的なファン・・・

「お気の毒ねひどいことされて。
 誰でしょうねそんなことをしたのは。
 これからもお気をつけて。」

陰険な笑顔の山崎竜子。

「今日は私の代わりに夏の映画の主演をなさるって聞いてあなたを見に来ましたの。
 残念だったわ。あなたの演技が見れなくて。」

やっぱり根に持ってそうな巴万里。
そしてスタジオの陰では吉川さんが邪悪な笑みを浮かべ、
里美茂親衛隊のメンバーはひそひそ話とともに、笑いを堪えているのだった。

「負けるもんですか!」

マヤがそう思った瞬間。スタジオの空気を一変する人物の登場。

「あ、巴万里たい!実物ば初めてたい!」

「みなさんに紹介しましょう!熊本から来た乙部のりえです。」

「ばってん、のりと呼んでくださっしぇ!」

田舎丸出しのテンションに、方言丸出しの大声、
そしてダサい服装に色黒。

なんでもこの先にちょい役で出演予定だが勉強のためスタジオに来たとのこと。
共演者曰く「ものすごいイモ」にも関わらず、
熊本弁が話せるから起用されたとのことである。

「あんた北島マヤさんたいね!
 すごかね!アカデミー助演女優賞たい!」

マヤを見つけるとテンション上がりまくりの乙部のりえ。
語尾に「たい」をつけると手軽に熊本長崎方面になるのは
漫画の常套手段である。

のりえの異常なテンションに圧倒されながらも、
悪い人ではなさそうと心が和むマヤと水城さんであった。

そしてついに「天の輝き」放映開始。

薙刀を振りかざすマヤを見て大騒ぎのつきかげメンバー。
大河ドラマを見るためにラーメン屋で夕食だ。

一方桜小路邸。

「ほら見てマヤさんよ!」

あれほど冷たかったのに手のひらクルリで
親戚ヅラしてる妹と一緒に視聴する桜小路くん。

「マヤちゃん、どうして僕に連絡くれないんだい?
 忙しいんだろうか?僕のことを思い出す暇もないほど・・・」

完全に彼氏の心境になっている桜小路くん。
ちょっとおかしい。

そしてもう一人おかしい人。
グラスを片手にソファーで優雅に大河ドラマ出演中のマヤを見る速水真澄。
しかし彼の脳裏には水城さんの言葉がリフレインする。

「愛しているのよ!あなたはあの小さな少女を・・・」

冷や汗をかいている速水真澄。
水城さんの言葉がよほど図星なトラウマだったのだろうか。

「信じられない・・・あたしじゃない・・・」

TVに映る自分を見て驚くマヤ。
そして行方不明の母親がどこかで見ていてくれていることを願うのだった。

一方、その後帝都TVの「虹の記憶」
主人公・聖子を演じる姫川亜弓も茶の間の話題を呼んでいた。
天才少女が画面に現れるとその美貌で溢れるとともに、
天才的な演技が視聴者を釘付けにするのだった。

そしてこの方、月影千草先生もテレビを見ていた。

「もう一人の紅天女候補・・・・」

姫川亜弓が出ている時間帯のテレビをみて「もう一人」とおっしゃっている。
もちろん最初に見出したのは愛弟子の北島マヤだから、
それに対して「もう一人」の姫川亜弓なのだが、
なんとも、かませ犬感がにじみでて、辛くなってきた。

つづく。

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第14巻・華やかな迷路(2)