【ネタバレ注意】ガラスの仮面第29巻その⑦【気のせいだったみたい・・・】

      2021/01/30

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「どうしよう、くるなって言われていたけれど・・
 会いに行ったら桜小路君怒るかしら?
 でも最近は連絡もくれないんだもの。
 気になるわ・・・」

大沢演劇事務所の前、やってきてしまったのはめんどくさい女。
連絡をくれない桜小路君に業を煮やした麻生舞さんである。
怒られても仕方ないが、桜小路君にも非はある。

「桜小路?
 ああ彼なら黒沼先生に言われて北島さんと二人で別室で稽古しているよ。」

「北島さんと二人で?」

「このあいだからちょっとね。
 一幕の二人の絡みだよ。
 ジェーンがスチュワートに打ち解けていくところ
 稽古が終わるまでちょっと会えないと思うな。
 黒沼先生に見つからないようにした方がいいよ。
 関係者以外の人間がやってくるとうるさいから。」

部外者やのに勝手に入ってくる舞ちゃん
部外者やのにたやすく入れる大沢事務所
部外者に内情をペラペラと喋る関係者

全員おかしい。
演劇界は結構そのへんフリーダムなのだろうか。

「桜小路君が北島さんとふたりで・・・」

気になるからやってきたのに、余計気になる。
するとそこには都合よく「忘れられた荒野」の台本が置いてある。
なんでやねん。

それを勝手に熟読する舞ちゃん。
なんでやねん。

そして一幕の二人の絡みを熟読。
ジェーンとその世話をするスチュワートの描写だが
舞ちゃんの頭には結構なスキンシップで投影される。
思わず台本を落として絶望する。
なんでやねん。

 

「ジェーン、君の手は開くことができるんだよ」

別室では特訓中のマヤと桜小路君。
手を取り合い予想通りのスキンシップ。

「ジェーン、さあ行ってごらん
 顎をこう動かして、ジェ・ー・ン」

ジェーンの顔に触れるスチュワート

「桜小路君・・・」
「マヤちゃん・・・」

とっさに素に返る二人。

「ごめん・・・ちょっと疲れてるみたいだ。」

「うん・・・そうねあたしも」

変な感じになり稽古を中断する二人。

「どうしたんだろう?
 今のあれ、スチュワートの表情じゃなかった
 まさか・・・ううん桜小路君には舞さんがいるんだもの
 あたしの気のせいよね・・・」

その舞さんは扉の外から一部始終を見ているという絶望。
外から物音が。
反応するマヤ、廊下を見にいくも無人。

「気のせいだったみたい・・・」

そして廊下の壁の影に隠れる舞ちゃん。

「桜小路君・・・!」

完全にクロであるその現場を押さえてしまった。

そしてそんな二人の様子はほかの共演者たちの噂にも。

  • 最近あの二人仲良いと思わない?
  • そういえばよく一緒にいるわね
  • 芝居の呼吸もぴったりよ
  • 昼ごはんも一緒にとってるみたいだし
  • 休憩時間もいつもぴったりくっついているわよ
  • この前駅で手を繋いでいるとこみちゃった

なかなかの修羅場である。
仲がいいのはええことやし、二人で特訓しとるからいつも一緒におるし、休憩もいっしょだろう。
手を繋いでいたのはこの前の終電の時だろうか。
黒沼先生、良かれと思って二人に特訓を課したにも関わらず
当の二人は本名で呼び合い、
共演者たちはゴシップに走り、
そして部外者がその現場をみにくるという
大沢事務所ならびに黒沼先生のマネジメントが問われる。

 

別日。
稽古を終わり帰り支度をするマヤ。
受付に届けられたのは例によって紫のバラ。
そしてともに届けられたのはやや大きめの荷物。

「わあすごい化粧ケース!」

舞台のメーク用具が一式揃っている。
フランスの一流もので、一個2万円するらしい。

「次の舞台を目指して頑張ってください。
 今度のあなたの舞台がとても楽しみです。
 あなたのファンより」

「ありがとう紫のバラの人・・・」

そして受付の外には人影。

「あら!舞さん!」

ダッシュで逃げる舞ちゃん

「待って!どうしたの?どうして逃げるの?
 桜小路君を待ってたんでしょ?」

10mくらい離れていたのに
次のコマでは腕を掴み確保。
さすが狼少女、俊足である。

「舞・・・」

驚く桜小路君

「あたしなんか稽古のお邪魔でしょ」

ほな何しにきてん。

「何行ってるの稽古はもう終わったわ
 桜小路君、舞さんよ、あなたを待ってたんですって!
 じゃあまた明日。お疲れ様桜小路くん、舞さん!」

ごっつ笑顔で去って行くマヤ。
見送る二人。

「どうなってるの・・・?」

ゴシップの行方が気になる共演者たち。

マヤの頭にはもはや
あんなにイチャイチャしてた桜小路君や
狂気じみた舞ちゃんのことなどない。

「ありがとう名も知らない不思議な私のファン
 いったいあなたは誰ですか・・・?」

「マヤちゃん・・・」
「桜小路君」

 

ちゅうわけで今回。
いよいよ行動を起こした舞ちゃん
いとも簡単に裏目に出て、桜小路君の変心の現場を見てしまう。

桜小路君も悪い。
連絡を怠り放置していたかと思いきや
芝居中かつての恋人にうつつを抜かす
彼氏としても役者としても問題行動。

ほんでマヤ。
桜小路君の心を乱し、
自らも取り乱し、
そして舞ちゃんを破滅へと導きつつあるにも関わらず、
紫のバラとプレゼントで完全にリセット。
何事もなかったかのように去って行く。
いつか刺されると思う。

つづく。

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第29巻・紫の影(2)