【ネタバレ注意】ガラスの仮面第33巻その⑥【ずっとあなたがうらやましかったのよ】

      2021/11/06

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「月影先生の意識はまだ戻らないの?」

「ああもう一週間にもなるというのになんの反応もないそうだ」

「そんな・・・」

ロケ地でマネージャーに状況を確認する姫川亜弓

「月影先生・・・
 もしこのまま先生の意識が戻らなかったら・・・
 私は北島マヤと競うことなく紅天女をやることになってしまう・・・
 北島マヤと競うことなく・・・!」

その頃マヤも連日忘れられた荒野の本番を繰り広げている。

「月影先生、助かってください・・・!
 お願いです先生・・・!
 早く元気になってもう一度あたしに稽古をつけてください!
 あたしに希望を持たせてください!」

なんだか二人とも月影先生の容態を気遣うのではなく
極めて利己的な理由で月影先生の復活を願っている気がする。

 

しかし願いも虚しくマヤの元へ病院から連絡が入る。

「ええっ!?月影先生の容態が急に悪化・・・!」

病院に駆けつけるマヤ。
亜弓も車でロケ地から急行する。

「いろいろ手を尽くしたが
 全く意識が戻らない・・・
 しかもすべての機能が低下している・・・
 このままではもう・・・」

「お願い先生・・・
 まだまだ先生に教えてもらいたいことが
 いっぱいあるんですあたし・・・
 いってしまわないでください。
 いつか紅天女を演るのが夢なんです。
 あたしに希望を持たせてください先生・・・!」

意識がない月影先生に語りかけるマヤ。
先生への慕情や愛情ではなく、
ひたすら要望である。

その頃月影先生はあの世に逝きかけていた。

「一蓮・・・どこ・・・?
 あなたはどこにいるの・・・?
 一蓮・・・!ああ・・・!会いたかった。
 やと会えたのね・・・!どんなに会いたかったか・・・!」

あの世の尾崎一蓮の姿を見かけた模様。

「いやあ・・・先生死んじゃいやぁぁ
 お願い先生返事して・・・!
 返事してー!月影先生・・・!」

月影先生にすがりつくマヤ。

「先生!心電図が!」

ちなみにこの先生は医師の先生。ややこしい。

 

その頃速水真澄も車で急行。

「どんなことがあっても頼むから生きてくれ月影さん。
 あなたの紅天女をこの俺のものにするまで・・・!
 この俺の・・・!」

どいつもこいつも自分の都合ばっかりか。

病室の姫川亜弓。
おもむろに月影先生に近づくとその手を強く握る。
意外な行動に驚く一同。
そして長い長い自己都合が始まる。

「聞こえますか!月影先生!亜弓です。
 しっかりしてください!
 今私たちをこのままにしないでください!
 このままでは嫌です!
 このまま紅天女になってしまうのは亜弓は嫌です!」

だから死ぬな理論。

  • 子供の頃からずっと紅天女を演りたいと願ってきました!
  • 努力すれば何もできないことはなかった
  • それが北島マヤ・・・この人と出会って・・・
  • はじめて敗北感を感じたのです・・・
  • わたしは自分を信じたい・・・
  • 自分の努力を・・・力を信じたい・・・
  • 月影先生お願いですこの人と競わせてください・・・

亜弓の意外な言葉に驚くマヤ。

「北島マヤと正々堂々と戦って勝てなければ
 わたしは何も信じられない・・・!
 唯一のライバルを残したままわたしは
 紅天女を演じることはできません・・・!
 生きてください月影先生!
 そしてあなたの紅天女を私たちに競わせてください・・・!」

自身の努力を証明するために生きろ理論

その頃あの世に片足突っ込んだ月影先生、
若き日の姿になって尾崎一蓮と再開。

「一蓮・・・ああ、あなた・・・」

尾崎一蓮に手を差し出すもすり抜けてしまう

「一蓮、どこへ行くの待って・・・!
 お願い!待って一蓮・・・!」

梅の木の下で振り返る尾崎一連。

「千草・・・紅天女に永遠の生命を与えてくれ
 頼む・・・頼む・・・」

月影先生を置いて消えていく。

「先生ー!」

月影先生にすがりつくマヤ
その時速水真澄も病室に到着。

「先生!心電図が!」

この先生は医師の先生。ややこしい。
目が開き意識を取り戻した月影先生。

「意識が戻りました。あとは回復を待つだけです。」

 

安堵する一同。病室を後にする。

「亜弓さん・・・」

「とりあえず一安心ね。よかったわ」

「亜弓さんあの・・・
 あの・・・さっきのこと・・・」

「気づかなかったの?
 わたしはずっとあなたがうらやましかったのよ」

微笑ともなんとも言えない表情を残してさって行く。

「うらやましい?あたしが・・・?
 信じられない・・・
 あんなに綺麗であんなになんでもできて
 あんなに恵まれている亜弓さんが・・・
 ずっとあたしに敗北感を持っていたなんて・・・」

マヤには姫川亜弓の表面的な才能や美貌、環境しか見えていないようである。

「とりあえず紅天女への夢は捨てずに済んだってわけだなチビちゃん。
 まったく悪運の強い子だ君って子は。」

「速水さん、月影先生が死にかけたって言うのに
 なんてひどい言い草を・・・」

「感心しているだよ。君の悪運の強さと俺の運のなさに。
 この芸術祭で一番の話題は何か知っているか?
 君の狼少女ジェーンだぞチビちゃん」

驚くマヤ。
なんでお事務局では大変な評判で
見ていないものは馬鹿にされるらしい。
このままで行けばいずれ何かの賞にノミネートされることは間違い無いと言われれいる。

「俺に噛み付いてから運が向いてきたようだな。」

「速水さん!」

「月影先生の回復を祈りたまえ。
 紅天女が夢で終わってしまわないためにもな。
 もっとも病室のくれないてにょは不死身のようだがな。
 ともあれよかったなチビちゃん。」

さって行く速水真澄を見送るマヤ。

「なんだろう・・・?
 言葉に優しさがこもってる・・・
 どうして?あの速水さんが・・・」

「月影さん・・・あなたにまだ死なれては困る・・・
 紅天女を完全に俺のものにするにはあなたの力が必要なんだ・・・!
 紅天女を本当に演じることのできるただ一人のあなたの力がな。」

そして残されたマヤも月影先生の回復を祈る。

「月影先生・・・一日も早く良くなってください。
 一日も早く・・・」

 

ちゅうわけで今回。
不死身の紅天女、心拍停止し、あの世で尾崎一蓮に会うも
呼び戻され意識を取り戻したわけであるが

どいつもこいつもひどい。

マヤ:もっと芝居を教えてもらいたいから死なないで
亜弓:このままマヤと競わず紅天女になったら
自身の努力が証明されないから死なないで
速水:紅天女を自分のものにするために必要だから死なないで

と極めて利己的な理由で
しかも後継者の二人には直接言葉で言われる始末。

つきかげや一角獣のメンバーも駆けつけてはいるものの
青木麗をはじめつきかげの四人は
早々に紅天女の後継者争いから脱落し冷遇されている。
マヤほど月影先生に対しての気持ちもないであろう。
一角獣のメンバーも知らん間につきかげの下部組織のような形で吸収され
公演にも口を出され実質肥やしにされている状態。
もちろん恩義は感じているであろうが、
あまり絆は感じられない。

もはや本心から月影先生を心配しているのは
源造さんだけなのではないだろうか。

月影先生、やはり常日頃のやりたい放題が人望の無さにつながっているのであろうか

つづく。

 - あらすじ・ネタバレ注意, 第33巻・紫の影(6)